先日も記した通り雨の心配のない早朝はロードバイクに乗るようにしています。
運動不足の解消のために始めたのがきっかけです。
毎日の習慣として根付いてくれるといいなと思って頑張っています。
この早朝サイクリングでは住宅地を抜け自然豊かな河川敷の小道を走るのですが、ロードバイクで走っていると時折虫と衝突します。
蝶々だったりアブだったり蜂だったりトンボだったり。
蝶々とぶつかり白いウェアーに鱗粉がごっそり付着なんてこともたまにあります。
彼らは突然襲ってくる(⁉)ので一体どんな虫と衝突したのか分からないことも多いです。
昨日はロードバイクで走行中に大きなアブと衝突しました。
僕の顔に真正面からぶつかってきました。
こちらは時速25~30キロほどのスピードで走っているので、正面からぶつかられるととても痛いのです。
「痛てーな、このやろう!しっかり前見て飛べよ!!」
と心の中で呟いた瞬間、頭の中でいろいろな思いがぐるぐると回り始めました。
虫に文句を言っても虫は何も言い返してきません。
言い返してこないどころかすぐにどこかへ逃げて行き、その後は知らんぷり。
ぶつかってきたのはあなたの方じゃないですか!
あなたのせいで触角はとれちゃったし翅に傷がついてうまく飛べなくなったんですよ!
しっかり慰謝料請求させてもらいますからね!!
なんてこともない。
例え仲間がカマキリに捕まって食べられたとしても、
私の大切な友人を殺されて黙ってなんかいられません!
あなたを殺人罪で訴えます!!
なんてこともない。
カマキリに恨みを持ったアブの家族が忠臣蔵のように敵討ちすることもない。
悲しいかな食べられたらそれでおしまい。
周りに影響を与えることもない。
とてもシンプルで残酷
これが『自然の法則』
これが人間社会なら面倒なことになりますよね。
人間も本来アブと同じようにこの地球上の自然の法則の中で生きている生物です。
シンプルで残酷な世界の中で生きる生物です。
しかし人間はこの地球上でもっとも高等な頭脳を持った唯一の存在です。
人間には権利義務があり、守らなければならない法律があります。
人間は大自然に悪影響を与えて多くの生物の生命を奪っています。
それについてはお咎めなし。
同じ生命なのにこの不平等は一体なんなのでしょうか。
理不尽極まりないです。
とはいえこれは仕方のないことかもしれません。
虫たちは日々をどんな気持ちで生きているのでしょうか。
餌を探して動き回り、交尾の相手を見つけ子孫を残して一生を終える。
残された子供たちはこの恐ろしくシンプルで、恐ろしく残酷な世界に生まれた瞬間からたった一匹で放り出されてしまいます。
守ってくれるものはなにもない。
敵からの攻撃を受けて体にダメージを負っても、たとえ命を落としたとしても、悪いのは敵に気付くことのできなかった自分であり、敵から逃げられなかった自分です。
自分の身は自分で守るしかないのです。
全て自己責任、これが『自然の法則』。
こう考えると昆虫ってすごいなと思う。
きっと多くの仲間が犠牲になり、仲間たちの最期の瞬間も目にしているでしょう。
それでも悲しんでいる暇はありません。
次は自分の番かもしれません。
しっかり学びDNAに刻み次の世代に引き継がなければなりません。
弱い立場でも強くたくましく生きていかなければならないのです。
これに対し恵まれた環境で育っているにもかかわらず、人間の不平不満のいかに多いことか。
なにが起こっても他人のせいにせず自己責任の意識を持てば執着はなくなるし、精神状態も安定します。
人間もしっかり自己責任の意識を持ち、自己防衛の感性を磨いていかなければならないのでしょう。
これから先の未来は特にこの『自己責任』と『自己防衛』が大切なキーワードになってくる気がします。
- 過去の出来事をくよくよ悩むようなことはせず、そこからきちんと学びとる。
- 日常の出来事からもきちんと学ぶ姿勢をもつ。
- 理不尽な扱いを受けても人のせいにしない。自分がこう動いていれば回避できたんだという思考パターンをもつ。
- 信号が青になってもしっかり周囲を確認する。この世に絶対の安全はないと心得る。
- 怪しい勧誘やお金の要求があった場合は警戒を怠らない。
- インターネットやマスコミ、人からの説明を鵜呑みにしない。いろんな角度から物事を見る習慣を身に付けることでより真実に近づくことができる。
耐えるということも大切なことだと思います。
これも生命の宿命でしょう。
暑さに耐える。寒さに耐える。空腹に耐える。環境に耐える。
虫たちは耐えることしか知らない。
当たり前のように耐える。
周りに文句を言ったり何かにあたり散らしたりすることもない。
ただじっと耐える。
耐えられなくなったら死ぬだけ。
とてもシンプル。
人生を強くたくましく生きるためには身の回りのどこにでもいるちっぽけな昆虫から学べることってたくさんあるような気がします。
虫が顔にぶつかってきてくれたおかげで、様々な気付きを与えてもらうことができました。
ぶつかってきたアブに感謝です。
あの時のアブは今も元気かな?
一言お礼が言いたいな。
最後までご覧いただきありがとうございました。